家の事情だったり、写欲の停滞等で趣味のカメラから離れていた時にたまたま見たX100Vの記事。
そこをきっかけに再びカメラ熱も再燃して今に至るわけですが、X100Vを使っての2年と8ヶ月くらいの感想を少々。
X-Pro3 も然りですが、まぁ、とにかく「自分にとっては」良いカメラです。
撮っていて本当に楽しいカメラですし、写りの雰囲気も自分好みで言う事なしですね。
大きさ、重さ、画素数に写りの雰囲気、これらのバランスがとても良いカメラ。
X100Vを使っているとどうしても「バランスが良い」って言葉を使いたくなります。
きっちり写るけど、フィルムっぽくも写るバランス加減だったり、ボケ具合のバランス加減だったり。
X100Vより前のX100系の開放でのふんわり具合を好む人も多いかとは思いますが、自分はX100Vの写りの方が好みです。
画角に関しても、28mmでも40mmでもない、35mmの画角がスナップとしてのバランス的に一番良いと個人的には思っています。
余談ですが、もし、Leica Q2の画角が28mmじゃなくて35mmだったら、危なかったです。
何が危ないんだ?(笑)
おっと、話がそれましたので、戻します。
シルエット的にもX100Vのソリッドな外観が好きです。
上から見た軍艦部の形状のソリッド感が良いのですよね。
正面からは撮影中に見る事がないので、あまり気になりませんが、持ち主は常に上から見るので軍艦部の形状は個人的に重要です。
とくに左端のソリッド感が良いのですよね。
従来機は斜めに落ちていたのがフラットになって、角が今では食べられなくなった新鮮なレバ刺しのようなエッジの立ったあの感じが良いのです(笑)
そう、あの感じが好きなのです。
X100Vブラックの塗装の質感も好きですし。
X-Pro3のDRブラックの質感は愛でり倒したいくらい好きなのですが、X100Vのブラックの質感もいいですね。
あと、チルト式の背面液晶もツライチになっていてこだわりを感じます。
一見、チルトするの?って感じのフラット具合。
美しいですよね。
デザインへのこだわりを感じます。
(X100Vのホワイトバランス等を色々といじっていた時の写真)
あと、購入当初は使いにくいと思っていたボタン配列も今ではほとんど気になりません。
十字キー(十字パッド?)は無くなるし、小さすぎるQボタンとかも最初は本当に使いにくいなと思いましたが、自分の場合は設定を変更する事がほとんど無くなったので、どーでもよくなりました。
購入当初はホワイトバランスやトーンカーブ等をちょいちょいいじっていましたが、最近はFnボタンにフィルムシミュレーションを割り当てて呼び出すくらいしかしないので。
軍艦部の各種ダイヤルだったり絞りだったり、EVFとOVFの切替だったり、この辺がサクッと出来れば事足ります。
唯一、いただけないなってところはやはりシャッター音ですね。
ここに関してはシリーズ通してずっと変わらないところなのでもう諦めていますけど(笑)
自分の場合は無音で使っていますが、撮影時に聞こえる微かなサウンド&手に伝わる感触がX-Pro系のそれを微音にした感じになるので、「チャスッ!」とか「ンチャ!」みたいな純正の合成サウンドよりも気に入っています。
そんな感じで今も変わらずお気に入りのX100Vですが、
【X lab #14】Xシリーズ10周年企画 X100開発秘話 ~後編~/富士フイルム
この動画を見ると、X100系やX-Pro系のOVFは知恵と技術の結晶なのだなと改めて思います。
外の光は50%反射させて液晶の光は100%反射させるコートの技術だったり、
ハイブリッドVF開発の近藤さんが液晶パネルが高くて悩んでいた時に、
当時の事業部長が「お前、いいものにはお金かけて良いって言ってんだ」
と言ってくれたおかげで、今のOVFはあるのですね。
動画内の会話にあるように、
ダイクロイックミラーに感謝しながらOVFを覗こうと思います。
製品の開発秘話だったり苦悩話を動画に上げてもらうと、カメラに対する愛着がより強くなって良いです。
こういうこだわりや信念を富士フイルムにはずっと続けて欲しいですね。
イチ個人がなんか偉そうにスンマセンですけど、富士機が大好きなのでね。
最近は他社製品に近づけて個性が減って、かつ、だからと言って大して使い易くはなっていない謎仕様だったり、写真と動画、どっちに重点をおいているのか不明仕様だったり。
時代の流れ的にはそうせざるを得ない状況なのかもしれませんが、X-Pro1やX100が出た時の感動や、X-Pro3が出た時の軽くイカれてる具合に感嘆した、あの富士フイルムであり続けて欲しいです。
X-H2が出た当初はAPS-Cでの高画素路線はどうなのとは思っていましたが、出てくる画を見るとなかなか凄そうですし、話題的にも非常にインパクトがあるので良いとは思いますが、X-Pro系やX100系のマニアック路線も見捨てずにお願いします。
後継機の期待もありますが、撮る行為の楽しさと出てくる画の良さのバランスを考えたら現行機が1番良いのでしょうね。
このバランスを保ったまま進化させるのは厳しいでしょうし。
EVF系をより良くしようとしたり写真の画素数をあげようとしたら本体の大きさも変わってくるでしょうし。
ただ、X100Vは品薄という名の実質ディコンっぽいですし、X-Pro3ももうじき消えそうですし、以前にも書いたけど、終わりの始まりっぽい気もしなくもないけど。
このまま消えてしまったら寂しいですね。
マイナーチェンジでいいから、細部を煮詰めつつ販売を続けて欲しいなぁ。
この時代、そんなマイナーチェンジでは売れないのは重々承知ですけど。
謎の上から目線になってしまいましたが、X100Vは3年弱くらい使っても相変わらず楽しいカメラって事を言いたいだけだったのでした。