森山大道 Color

iPhone4S

本屋に寄った帰りにふと見つけた森山大道氏のカラーという本。
ハイコンのモノクロが代名詞の彼が、デジタルカメラで撮影したcolorの写真集。
発売されたのは知っていたので、機会があれば見たいなと思っていた。

手に取ると辞典のようにズッシリと重い。
両手でしっかりと持ち、パラパラとめくってみる。

「普通だ…」「普通のスナップ写真だ…」

「その辺の町並みが普通に写ってる」

急いでいたので今回はパラパラと見るだけのつもりだった…。

本を閉じて元の場所に戻す…。

…のはずが、置けずにもう一度引き寄せて本を開きパラパラとめくる。

その行為を二・三度繰り返した。

写真集をこんなに食い入るように見たのは初めてかもしれない。
どう表現していいのかわからないが、普通の写真に何とも言えない迫力があるのだ。

迫力っていう言葉が正しいのかわからない。
本を開くと写真が飛び込んでくる感じ。
決して3Dとかそういう類の感じでは無い。

あのズッシリと分厚い本であのサイズの写真だからなのか…。
よく分からないが、とても引き寄せられる写真だった。

私が森山大道氏の「路上スナップのススメ」と言う本を読んで、そして動画を見て感化されているからなのかも知れない。
森山大道氏の男っぽさと言うか人間くささと言うか、そういうのがしみ込んでる普通のスナップ。

過去記事):森山大道の路上スナップのススメを読んで

何か分からないけど、普通のスナップに彼独特の哀愁が入っているんですよ。

私はそう感じるんですよね。
たぶん、あういう哀愁とかって紙じゃないと出せないのかもしれない。
ネットでウエブで、マウスでスクロールしながらじゃ伝わらないのかも。

何度も見返したくなる写真集。

今月は専門書をかなり買ってしまい書籍費用がオーバーしているので厳しいのですが、近いうちに手に入れたい。

コメント

  1. east より:

    書店での臨場感が、ぐいぐいと伝わってくるレポートでした!
    ……そういう本は、ネットで買っちゃもったいないような気持ちになりました。
    本屋という空間で、その本がもつ「世界」と出会う——そういう幸福感をしばし忘れていたような気がします。
    「路上スナップのススメ」をススメられたひとりとして、わたしもどこかの本屋で出会ってみたいと思いました。
    ありがとうございます。

    • アバター画像 Photo714 より:

      >eastさん、

      >臨場感が、ぐいぐいと伝わってくるレポート

      伝わって良かったです(笑)

      >本屋という空間で、その本がもつ「世界」と出会う——そういう幸福感

      ですよねー。本が沢山ある中でたまたま手に取った本に引き込まれる感動というかワクワク感というか、そのような気持ちはネットでは味わえないですものね。

      ぜひ、本屋で森山大道氏の本を手にとって覗いてみて下さい。
      カラーになっても変わらない森山大道の世界がそこにあると思います。

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