エンジンルームに入り込んだ脚の悪い子猫を保護した話

2週間ちょっと前にうしろの脚が麻痺しているような感じで、なおかつ衰弱していた子猫を保護しました。

保護する数日前に家の横の斜面の草むらで子猫の鳴き声がずっとしていた。

そこは草がかなり伸びていて、近々草刈りをする予定なので、万が一、ねこを刈ってしまうとエライことなので、草をかき分けて探したが見つからなかった。

ここ数日は猛暑続きで、草むらとはいえ直射日光が炸裂している場所なのでちょっと心配。
親ねこが一時的に子猫をそこに隠していることを期待してその場を去った。

その数日後、車の置いてあるところからまた子猫の鳴き声が。

車の下を覗くと、ぐったりとした子猫と目が合った。

目やにもひどいし、かぼそい声で鳴いてるし…。

困ったなぁ、どーしよ。

うちにはネコもいるし、そー簡単には保護出来ないしな。

ひとまず、水とチュールをあげようと思ったら、エンジンルーム内へ上ってしまった。

やばいやばいと思い、ボンネットを開けて捕獲開始。

子猫は残りの体力を振り絞ってエンジンルームの奥へ奥へと逃げる。

ただでさえくそ狭いなかで、上の方まで上ってしまった。

上がったはいいけどぐったりしているので、捕獲の前にチュールをあげる。

このあと2時間ぐらい格闘して、最後はジャッキアップしてタイヤを外して子猫を引きだした。

その際にがっつりと指をかまれたけど、丈夫な手袋おかげで流血は免れた。

すげー痛かったけど(笑)

エンジンルームからなんとか出した瞬間に子猫はダッシュで逃亡。

しかし、なんか走り方がおかしい。

後ろ脚を引きずりながら前脚で走ってる。

「えっ…」

って自分が困惑している数秒後に縁の下に潜り込んでしまった。

懐中電灯で覗くと奥の方で壁によりかかってうずくまる子猫。

このあと色々と予定があるので、ひとまずその場を離れて夜になってまた確認してみた。

まだ、同じ場所でうずくまってる…。

こまったなぁ。

その場所は自分の部屋の寝床の真下。

助けたいけど、うちは古い作りで縁の下に入るのにはなかなか大変なのです。

ひとまず様子をみつつ、うちのねこのご飯の準備をする。

準備をはじめるとうちの子は「にゃーにゃー」と鳴き始める。

それにつられて床の下から子猫の鳴き声が…。

親ネコと思って泣いてるのかな。

切なくてつらい…。

そのあとも床の下からずっと子猫の鳴き声がしている。

どんどんかすれながらも懸命に泣いてる。

もう、ほっとけなくて、明日、明るくなったら縁の下入って保護しよう。

脚の悪いネコだと世話も大変だろうし、先住猫もいるしで保護にはいろんな事考えなきゃいけないけど、このままじゃ長くは生きられないだろうし、もう後先考えてはいられない。

と思いながら、寝床についた。

しかし、寝床の真下からずっと子猫の鳴き声が…(泣)

気の毒で寝られん…。

そうこうしているうちに夜中の2時ぐらいになって、子猫の鳴き声が大きくなった。

なんか、軒下から聞こえる。

慌てて軒下に行くと、すみっこに子猫が出ていた。

自分が近づくと逃げようとしているが、いかんせんもう体力がなさそう。

しゃーしゃー言いながらも、簡単に捕獲して家の中に連れて行った。

先住ネコのストーブガード用に作ってあったメッシュフェンスの中に段ボールをいれて、そこにトイレシーツを引いて子猫を置いた。

ぐったりと横たわって非常に心配だ。

車の下で見た時よりも目ヤニがひどくて両目がふさがっている状態。

とりあえず、水とチュールを皿にいれて置いたけど飲まない。

動けなさそうなので、口元に水を持っていったらペロペロと舐めてくれた。

その後に箸の先にチュールをつけて口元に持っていったら、またペロペロと舐めてくれた。

なんとか食欲は少しありそうだが、ちょっとしか食べない。

それでも、とりあえずは大丈夫そうなのでここで寝てもらおう。

翌日、病院へ連れて行った。

からだじゅうノミとダニがすごくて、顔にもマダニがくっついていた。

うしろ脚の麻痺も診てもらったが、とりあえず腰や脚の骨折はなさそうとのこと。

ただ、脚の動きも鈍いし感覚もいまいちらしい。

高いところから落ちた衝撃で麻痺が生じているのかもと。

ちょっと様子をみて、時間が経てば動くようになるケースもあるらしいので、ひとまず子猫の自然治癒力に期待。

目やには猫風邪の可能性があるので、目薬と飲み薬を処方してもらう。

ノミダニの駆除剤もしてもらって帰宅。

こんな感じで夜中じゅう泣き続けていた子猫。
目やにはひどいけど、これでも目の周りを掃除してもらってよくなったほう。

しばらくしたら下に引いたトイレシーツにおしっこがしてあった。

よかった。

おしっこが出れば、まずは一安心。

食欲も徐々に出てきたし、からだも少し起こせるようになってきたし、ちょっとずつ回復しておくれ。

ここから24時間かけて、からだじゅうからおびただしい数のノミがぼろぼろと落ちてきた…(汗)

翌日には顔面のマダニがMAXででかくなっている…(キモッ)

その数時間後にはボロッと落ちていました。

あとは後ろ脚が不自由なので、トイレ、とくに大のほうがどうなるかが心配。

ホームセンターに行って子猫用の段差の少ない小さなトイレを買って、猫砂を敷いて様子をみる。

しばらくしたら、トイレを使った痕跡があったので確認すると、ちゃんとにおしっこをしてあった。

とくに教えてもいなかったが、トイレを認識してくれたのだ。

なんて賢い子なんだろう。

まともに座れる状態でもなかったので、トイレの場所の訓練をどうしようかと考えていただけに、余計にうれしかった。

翌日には大もしてあった。

後ろ脚が麻痺しているので、どうなるかと思ったが、どうやら、トイレの縁に体をつけてうまい具合にしてくれたようだ。

ほんとうに頭の良い子だ。

ただ、後ろ脚が悪いので、用を足したあとに砂をかく際、前脚をつかうと体が倒れてしまってうつぶせの状態になりながら、懸命に砂掛けをしていた。

その姿を見た時は、そのけなげな姿にぐっと来るものがあった。

ひとまず、トイレ問題はなんとかなりそうで、次の問題は隔離問題。

猫風邪はうつるので先住猫との隔離が必要なのだが、たいして部屋数もない家だと隔離も難しいものです。

ただ、病院で先生が、目やにはすごいけど、くしゃみも鼻水もないので、ひょっとしたら猫風邪は大丈夫かもって話でしたが、念のため隔離生活を。

ケージとキャットタワーのある仏間を子猫部屋にして、ワタクシの狭い部屋と廊下で先住猫さんにはしばらくの間、生活してもらいます。

いままで、自由気ままにキャットタワーの展望台でのんびり昼寝をしたり、ケージの一番上のベッドで過ごしたりしていたのが、急に生活範囲が狭くなって、なにかと先住猫にはストレスが大きいと思います。

保護した数日間は夜になると子猫の夜泣きがひどくて、声がかすれてもずっと泣き続けていて、見るに見かねてワタクシが子猫と一緒に寝る毎日で。

そんなこんなな日々が続くと、いままでツンデレ気味だった先住猫がワタクシになんかしらんけどべったりに(笑)

子猫のおかげで、ワタクシと先住猫の絆がよりいっそう深くなりました(笑)

なんか、結果的に良かったのかも。

…よかったのか?(笑)

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