日本の車窓から

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田舎に戻る高速バス内から。

ド田舎生活に慣れた目に写る大都会。

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2月初旬の寒い日に父が散歩に出たまま行方不明になり、夜になってもまだ帰らないと連絡を受け、高速バスに飛び乗り田舎へ急いだ。

夜中に山の中の橋の下で頭の骨と足の骨が折れて、長時間水に浸かって体温が20度の低体温状態で発見された父親。

救急車の助手席に乗り救急病院へ向かう。

意識はなく、瞳孔も開いて、心臓も何回か止まって、意識が戻っても植物状態の可能性が高いと医師から告げられた。

心臓が何回か止まっているので、「次に止まったときの延命治療をどうするか」と医師から問われた。

あまりに急な出来事が起こりまくりで、心の準備も整理も出来ずに言葉に詰まる。

親の命の長さを自分が決めなきゃならない…。

しかも今すぐに答えを求められる…。

隣に座っている母親は子供返りが始まり、この状況でも自分の事しか考えられない。

訳わかなくて何分くらい自分の頭をかきむしっただろうか。

この後の話の内容は自分でもあまり覚えていない。

夜中に発見され救急病院に運ばれ、ICUで面会出来たのが陽がかなり登った頃。
10時間ぐらい待合室で待ったでしょうか。

人工呼吸器をして、管まみれで意識もなく、小刻みに痙攣してしている父親。

この姿を見て、何が正解なのか、この先どうすればいいのか、何がなんだか分からない。

この日を境に自分の中の色々なものが変わった気がします。

ここから3ヶ月ちょっと。

色々ありました。

三途の川でおぼれて命が繋がった父親。

意識が戻って脳のダメージも深刻では無さそうと言うことで、少し安心。

事故の記憶は一切ないが昔のことは覚えている。

昔から好き勝手でやりたい放題の父親で色々と苦労させられましたが、今現在も父親の建てた特殊な家のおかげで毎日苦労が絶えません。

あらゆることをケチりまくって、普通のことが普通に出来ない家。
水ひとつにしても手間ひまかかる面倒な家。

入院中も自分勝手ぶりは健在で、看護師さんやスタッフさんに迷惑をかけっぱなし。

そんな人が先日なんとか退院をしたものの、そのしょうもない家での食事やら身の回りの世話やらがアレでコレで。

糖尿に鬱、おまけに歯が無くて食べ物が限られる。
なのに何一つ自分で改善しようと試みない。

こんな人の世話ですから、もう、うんざりです。

入院中に介護申請の調査で色々と話し合いをしましたが、退院したら言動がその時よりもなんとなくおかしい。
同じことを繰り返すし何度も食べ物を要求するし。
ここ1ヶ月で認知症的な度合いが進んだ感じ。

元々が相当な変わり者なのに、そこに認知症がプラスされるともう手に負えない。

夜中に何度もトイレに行き毎回便器外に尿をまき散らし、子供返りが始まった母親も発狂寸前。

ニコイチだった両親のバランスが音を立てて崩れ出し、近い未来を考えると希望の「き」の字もなく、ただひたすら「絶望」の文字がはっきりくっきり見える毎日をどう過ごすか…。

毎日が修行です。

ブログを訪問して頂いた方、コメントを頂いた方に色々と御心配をおかけしたので、近況報告と言うか状況報告のつもりで綴っていたら、最後はただの愚痴になってしまいましたね(笑)

すみません。

最近は呼吸するようにタメ息が出ます(笑)

あぁ、田舎に戻りたくない。

コメント

  1. X-Pro1・2ユーザー より:

    Photo714さん、今晩は。

    半世紀以上も生きてきてこういう場合の言葉が見つかりません。
    「人生何が起こるか分からない」とはよく聞く言葉ですが、私も昨年あたりからひしひしと感じております。

    Photo714さんとは比べものにならないかも知れませんが、私の父も認知症を発症し、更に一人では歩くことも出来ない状態に⋯。こんなにも変わってしまうのかというくらいになっております。
    なので最近は週末は実家に戻り父を看ています。
    一日中父の側で過ごし、意味不明の会話に付き合い、歩けないくせに15分おきに便所へ連れて行けと喚く。土日を過ごすだけで発狂しそうになります。

    母はそれが24時間365日ですから⋯相当なストレスだと思います。
    そんなずっと我慢をしていた母親のSOSでついに今月末に実家に戻ることになりました。

    この絶望のなかにもなにか見つけないと自分も駄目になる⋯
    そうだ好きな写真集 小浪次郎氏の「父をみる」のように父親の記録をつけようとカメラを持ったものの
    息苦しくてとてもシャッターをきれません(苦笑)

    これから毎日、在宅介護の日々と思うと
    あっ、結局自分の愚痴⋯(汁)

    “傷をなめ合う”でいいじゃないですか。同じ境遇の人がいるっていうだけでほんの少し気持ちが楽になるのでしたら。

    • アバター画像 Photo714 より:

      X-Pro1・2ユーザーさん、こんばんは。

      返信がおくれてすみません。

      >“傷をなめ合う”でいいじゃないですか。

      ありがとうございます。

      介護する側、される側、それぞれにしかわからない苦労や苦痛があると思いますが、その苦しみが少しでも楽になるのが一番ですよね。

      介護そのものの大変さももちろんなのですが、日々確実に老いていく親を見るのもなかなか辛いものです。

      体力的な衰えは仕方がありませんが、おかしな行動や言動が出るたびに心が苦しくなります。

      >父親の記録をつけようとカメラを持ったものの息苦しくてとてもシャッターをきれません(苦笑)

      わかります、よくわかります。

      >これから毎日、在宅介護の日々と思うと

      ほんとですよね…。

      「前向きに」とか、「頑張る」は無理なので、どんな現実もできるだけ心を乱さずに受け止める努力をしようかなと。

      日々「頑張る」ではなく、できるだけ「踏ん張る」ですね。

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